1. 以前のわが家の朝は…
朝から「早く!」とだんだん声が大きくなり、気づけば家の中の空気はピリピリ。
子どもたちは、好きな本を読み出したり、お絵描きを始めたり。
寝不足の日は、布団から出た時点でもう機嫌が悪くて…。
こちらは時間に追われているから、つい口調がキツくなってしまいます。
「早く起きて」「早く食べて」「早くトイレに行って」——
でも、大人の“早く”って、子どもには意外と伝わらないんですよね。
ある朝、子どもたちを「急いで!」とバタバタ準備させているうちに、
ふと気づいたら 自分だけパジャマのまま。
私が着替えていないのに、子どもたちは自分から着替えてはくれないなと反省。
息子がポツンと、「ママ、そんなに大きな声出さないで…」とつぶやいた日もあります。
その言葉にハッとしました。
出かける前から親子で疲れていて、気持ちがどんよりしている。
「どうして毎朝こんな感じなんだろう」
「こんなふうに大声を出すつもりじゃなかったのに」
出勤中、何度も何度も考えていました。
本当は、楽しい雰囲気で出かけたい。笑顔で「いってきます」って言いたい。
その気持ちが、どうしても叶わない毎朝が、つらかったのです。
2. 工夫していること
毎朝のバタバタがつらくて、「なんとかしたい」と思うようになりました。
試行錯誤の末、わが家なりにたどりついた朝の工夫をいくつか紹介します。
■ 前日からの準備と、早めの就寝
夜のうちにできることを済ませるようにしています。
翌日の洋服、水筒、宿題、連絡帳の確認など。
早めに寝るだけで、朝の動きがかなり変わります。
「夜の30分が、朝の30分をラクにする」と実感しています。
■ 声かけのルールを「時間」で決める
「早くして!」ではなく、
「何時何分になったら玄関集合ね」など、時計を使った声かけに変更。
時計が読めなかったときは、「○の針になったらごちそうさま!」「○の針になったらトイレ」などと伝えていました。
デジタルよりアナログのほうが、時間の感覚が身につきやすいと感じています。
また、毎日同じ目安と言葉で伝えることで、子どもも流れをつかみやすくなりました。
■ 「お支度ボード」→やめました
子ども用のお支度ボードを作ったこともありますが、
「ボードを確認する」という工程が逆に負担に。
子どもたちも、今のペースが早いのか遅れているのかが把握しにくい様子で、
しばらく続けましたが、我が家では思いきってやめることにしました。
■ 大人のお支度ボード、導入!
代わりに取り入れたのが、「大人のお支度ボード」。
内容は、「ご飯を炊く」「テーブルをふく」「麦茶をつくる」「水筒準備」「娘の髪をしばる」など。
細かい作業まで書き出して、“考えずに動ける仕組み”にしました。
私と夫でそのボードを見ながら、手のあいた方ができることを進めていくスタイルです。
進行状況を共有できるし、抜け漏れも防げるし、なにより心に余裕が生まれました。
朝起きて、頭が働いていなくても、とりあえずボードをチェック。
1つずつ進めることで、タスクが片付いていきます。
そして、自分のやるべきことに集中するほうが、
子どもに気を取られながら進めるよりも効率的。
残りの時間を子どものことに集中すれば良いと割り切ることができました。
3. 今のスタイルでラクになったこと
今のスタイルになってから、
「なんでこんなにバタバタしてるんだろう」と思うことが減りました。
やることが見えているだけで、
“次に何をするんだっけ?”と考えずに済むようになり、
イライラや焦りが減ってきたように思います。
子どもに対しても、大きな声を出す回数が減りました。
時計を使った声かけに変えたことで、子どもたちの動きもスムーズに。
そして何より、自分の支度をちゃんとできるようになったこと。
「今日はパジャマのままじゃない(笑)」と、笑って出発できる朝が増えました。
完璧じゃなくていい。全部じゃなくても、できることを積み重ねる。
そんな気持ちで過ごせるようになったのが、一番の変化かもしれません。
4. おわりに
朝の支度って、毎日のことなのに、どうしてこんなに大変なんだろう——
そんなふうに感じていた私が、
少しずつ、わが家に合った方法を見つけて、今は以前よりもラクに過ごせるようになりました。
完璧じゃなくていい。
全部できなくても、今日もなんとか出発できたらそれでいい。
そんなふうに思える朝が増えるだけで、心はずいぶん軽くなるんですよね。
同じように、
「朝がバタバタで毎日しんどい」
「子どもに怒りたくないのに、つい怒ってしまう」
そんな思いを抱えている方の気持ちが、少しでも楽になりますように。
わが家のささやかな工夫が、誰かのヒントになればうれしいです。
今日もどうか、ごきげんな朝になりますように。
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